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#1 つうけんの研修制度や人材育成について、人材開発部で教育に携わっている講師・管理担当者と、現在研修中の社員に話を聞いてみました。
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人材開発部 担当課長 鈴木友博
人材開発部 講師 笠井 譲 -
人材開発部 佐藤芽唯(2024年入社)
人材開発部 伊藤一真(2023年入社)
つうけんでは新入社員として入社後は人材開発部に配属となり、研修期間を経て各部署に配属になりますが、人材開発部ではどんな準備をして新入社員を迎えているのでしょうか。
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鈴木さん
新入社員は4月に入社するとオリエンテーション後、こちらの部署に配属になり、基礎的な研修を行います。4〜5月は全員共通の研修、6月以降は各部署に分かれての研修になります。毎年入社する人数も変わりますし、研修期間も異なりますが、基本的な研修の中で前年に実施して良かったものは継続して、改善すべきところは改善してということを常に行っています。
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笠井さん
新入社員は学校を卒業したてで自分より一回り以上年下の人ばかりですから、ギャップを感じながらも関わり方は常に考えています。どのように伝えれば伝わるのか、どのように接したら相談してもらいやすいか、自分も講師としての姿を少しずつ模索している状態です。
ただ、フランクに対応するところとはっきり言うべきところを分けるようにはしています。例えば、外部で行う作業など危険を伴う場合には、安全面を最優先にして厳しく言う場合もあります。 -
佐藤さん
講師の方と距離を感じることはなく、話しやすい雰囲気だと思います。今のところ(笑)。座学も割と多いので、授業を受けている時は大学の教授のような印象ではあります。
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伊藤さん
人材開発部の配属で2年目になると、新入社員に教える立場になるんです。僕の場合は、自分が1年目の時に教えてもらって良かったこと、逆に知っておきたかったことやプロセスなどは新たに取り入れて課題を設定しています。人に教えることで自分自身の復習にもなりますし、新入社員といっしょに学び直している感覚でもあります。
人材開発部から各部署に巣立つスタッフを教える立場として、「ここだけは持ち帰ってもらいたい」「こんな人材にして送り出したい」と思うのはどんな点ですか。
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笠井さん
知識は最低限の基礎的なことを覚えてほしいということはあります。実務となるとさらにその先に必要な情報が多いですし、座学では教えきれない、覚えきれないことも多いので、まずきちんと基礎を持ち帰ってほしいという思いはあります。
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鈴木さん
知識ももちろんですが、人とのコミュニケーションを円滑にできるような力は身につけてほしいと思っています。例えば挨拶ひとつにしても、自分は挨拶しているつもりでも相手には伝わっていなかったり、認識の違いでコミュニケーションがすれ違うこともありますから。
会社にはいろんな年齢・キャリアの人がいますから、各部署に配属された時に多様な人たちとスムーズに仕事を進めていくために必要なことだと思います。 -
笠井さん
同時に、キャリアの長い人たちは若い人たちの新鮮なアイデアを求めていますから、どんどん発言できるように雑談からでも始めてほしいですよね。
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伊藤さん
ここでは協力会社の方の研修も行っているんですが、相手が高校卒業したての18歳の人だと自分と4〜5歳離れているので、それなりにギャップを感じます。でも休憩中は休憩所でみんなでふざけあったり、仕事が終わってから一緒にご飯を食べに行ったりと仲良くしていますね。遊ぶ時は楽しく遊ぶ仲間ですが、指導の場になったら線を引いて言うことは言う、ということは心がけています。
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佐藤さん
私の代は女性が3名で仲良く過ごしています。他の女性社員の方とも休憩室で話す時間が楽しいですね。現場作業の研修などは体力的に厳しい時もありますし、難しい内容で覚える量が多くて大変な面もありますが、できれば褒めてもらえて、厳しい言葉も今後の自分に役立つことなんだろうなと思っています。
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伊藤さん
自分が苦労したことで苦労してもらいたくないという思いが一番です。誰かのまねをして早く課題が終わったとしても、理解していなかったら後々困ることになるので。今だからできる知識の習得をきちんとしたほうがいいなというのは経験上、実感しています。
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鈴木さん
事業所に配属されて協力会社の方や他の担当者に作業を依頼したり指示したりする立場になった時に、実際の作業の工程を知っているということは重要なんです。どの程度理解しているかで依頼の精度が変わりますし、工程の組み方などにも関わるので、ここで学んだことは常に思い出してほしいですね。
新入社員はさまざまな不安を抱えて入社してくると思いますが、教える側、先輩としてのアドバイスはありますか?
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笠井さん
最近は本当にいい子が多くてみんな優しいし、人としてはまったく問題ないんですが、「失敗したくない」という思いが強いように思います。
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伊藤さん
本当は唯一失敗できる場所がここだから、ここで失敗して実際の事業部で失敗しないための糧にしないと、とは思いますね。
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佐藤さん
ミスがあると課題が時間内に終わらないから失敗したくないと思っちゃうんです。でも分からないところはすぐに聞いてしまうし、聞きにくい雰囲気ではないからそれはとても助かります。
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笠井さん
確かに教わることが多いので、時間を気にしてしまうことがあるのは分かります。ただ、その失敗をサポートできる体制はあるので、安心してトライしてほしいということを、こちらからも伝えていかなくちゃいけないですね。
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伊藤さん
失敗できる時に失敗してほしいし、自分もそうしてきて毎回怒られてきたけど、悔しかったからできるようになったということもあるので、失敗できるのは今だけだよと伝えたいです。
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鈴木さん
あと、入社の時点では文系か理系かはほとんど関係ありません。もちろんそれまので専攻が生かせる仕事もありますが、実務になると全員同じスタートラインですから。
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伊藤さん
もともと学んでいたことが考え方として生きることはあると思いますが、実際の会社の仕事には学校で学ぶ何十倍もの要素があり、さまざまな可能性もあります。どんな背景を持っていても、一から学んでスタートできるという点がおもしろいところだと思いますね。
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笠井さん
設計の面ではパソコンで作業をしてきた経験があるかどうかは影響するので、理系でパソコンを使ってきた人は有利に働くことはあります。
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佐藤さん
資格取得の面では理工学系の専攻だった人はすぐに取れる可能性が高いので、その面では有利だと思います。1年目でも自分のことに時間を使えるというメリットはありますから。
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笠井さん
働き方というか、制度を活用できる環境にはなってきていると思います。有給休暇を取得したからといって仕事が回らなくなるということがないように、さまざまなシステムが導入されたり、会社側の体制が整えられていると思います。
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佐藤さん
いろいろ不安があると思いますが、文系・理系も関係ないですし、社会人としての振る舞いは入社してすぐに時間をかけて教えてもらえるので身につきます。そんなに怖がることはないよとあの頃の自分に言いたいくらいです(笑)。